ミミズプリズンは、なぜ服になりたかったのか。
1. キャラクターは、案外「着られたがっている」のかもしれない。
世の中には飾るために生まれたものがある。
そして、持ち歩かれるために生まれたものもある。
ミミズプリズンも、きっと前者だけでは終わらなかった。
もともとはソフビの新しいカラーリングから偶然生まれたキャラクターだったという。
軽い気持ちで始めたアニメーションが、気がつけば多くの人に愛される存在になっていた。
作品というものは、時々作者の予想を平然と裏切る。
だから今回、Tシャツやバッグ、帽子になるという流れも、決して不思議なことではない。
飾るだけではなく、身につけて、一緒に出かけ、思い出の一部になる。
アートにはない新しい可能性を、おふとん天国は今回のコラボを通して見つけたのである。
2. DELIGRAPHICSと一緒だからできた、「日常に潜む違和感」。
今回、おふとん天国がDELIGRAPHICSに感じた第一印象は、
「一緒にものづくりを楽しんでくれそうな会社」だったという。
その感覚は、完成したアイテムを見ればよく分かる。
ただイラストを大きくプリントするだけではなく、
「普段使いしやすい」という視点を大切にしながら、
キャラクターの存在感を服へ落とし込んでいる。
ゆるい。シュール。でも、ちゃんと着られる。
その絶妙な温度感は、DELIGRAPHICSだからこそ実現できたバランスである。
さらに今回の挑戦では、「キャラクターをファッションとして表現する」という
新しい可能性も見えてきたという。
服は、アートよりも少しだけ自由だ。
家を出るだけで展示会が始まり、コンビニまで歩くだけで作品が移動する。
つまりミミズプリズンは、いつの間にか外出できるようになったのである。
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3. アイデアは、コーラとグミの近くに落ちている。
「アイデアはどこから生まれるのか。」
この問いに対して、おふとん天国は案外あっさりしている。
家族や友達との何気ない会話だったり、ふとしたひらめきだったり。
特別な場所ではなく、日常の中に種は転がっているという。
制作は昼12時から18時まで。
リビングで作業し、ぬいぐるみを作れば部屋中が毛だらけになる。
気合を入れたい日はコーラとグミを用意する。
そしてYouTubeを流しながら作業を始めるものの、
動画が面白すぎて手が止まることもある。
なんとも人間らしい制作風景である。
さらにモルモットとヒルヤモリを眺めて癒やされる時間も欠かせない。
考えてみれば、ミミズプリズンの世界観は、
こうした日常の積み重ねから生まれているのだろう。
日常は、意外と奇妙である。
4. 「これ欲しい」が、いちばん信用できる。
制作で迷ったときの基準は、とてもシンプルだ。
「自分が面白いと思えるか。」
「自分が欲しいと思えるか。」
この基準は、驚くほど強い。
好きなものは、シュールでかわいい世界。
ホラー映画やスプラッター映画も好きだという。
一見すると遠い存在に思えるが、それらが混ざり合うことで、
おふとん天国らしい「ちょっと不思議だけど笑える」空気が生まれている。
だから過去の作品も「全部好き」だと言い切れる。
その代わり、表現方法は柔軟に変えていく。
今回も派手なデザイン案をあえて見送り、普段使いできる形へと再構築した。
世界観は変えない。
届け方だけ変える。
その柔らかさこそが、おふとん天国の強みなのである。
5. お気に入りの一枚は、少しだけ人生を面白くする。
作品が誰かに届いたと実感する瞬間。
オンラインショップのレビュー。
SNSへ投稿された写真。
イベントで実際に身につけて来てくれるファンの姿。
その一つひとつが、「作ってよかった」という実感につながっているという。
だから今回のグッズも、
特別な日に自然と手に取ってしまう
「一軍のアイテム」になってほしいと願っている。
そして、この挑戦はまだ途中である。
いつかフルグラフィックのTシャツや、パジャマ、スリッパまで世界が広がるかもしれない。
朝起きてミミズプリズンを履き、夜はミミズプリズンで眠る未来である。
それは少し奇妙だ。
でも、その少し奇妙なくらいが、おふとん天国にはちょうどいい。
これからも、ゆるくて、ちょっと不思議で、
気づけば笑ってしまう世界は続いていく。
そして気づけば、その世界は、
あなたのクローゼットの中にも住み始めているのである。





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